伏見稲荷大社 散策

そうだ、京都へ行こう!>挨拶

有名なJR東海のキャッチフレーズですが、それを自ら体現することとなるなんて……。。
事の始まりは大阪へ帰ってきた友人と久しぶりに食事に行った時。
「まだ二時か……ちょっと早いしどっかいこうか?」
いいね!でもどこ行くのよさ?
「んー、京都とか!」
流石に遅くないかい、それに京都ったってどこへ?
清水寺とか、伏見稲荷大社とか、平等院とか色々あるやん。電車に乗りながら考えよーぜ!」
よっしゃ、おkww
という軽ーいノリで気付けば京阪電車に乗り込んでいました。私はどちらかといえば事前に計画立てないと不安な性質でこんな思いつきで遠出するなんて事はそもそも思いつきもしないのですが。
友人はというと仕事の合間を縫っては旅行しているような印象を受ける位各地を飛び回って楽しんでいるのですが、そんな旅で培ったフットワークの軽さを見習わなくてはなぁ……と。

京阪特急のダブルデッカーに座ることが出来たのですが、料金いらないんですねー。よっ、太っ腹!!
大阪住まいの私にとって京都は他の近隣県に比べて遠いという思い込みがありましたが、電車で揺られること一時間、二階車両からの風景を眺めているうちに伏見稲荷駅に着いてしまいました。
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境内は平日にもかかわらず観光客でごった返してます。最近の京都の観光地と同じく、外国の観光客ばかりが目につき、耳に飛び聞こえてくるのも日本語よりも外国語ばかりという印象。
伏見稲荷大社というと、かの有名な千本鳥居の吸い込まれてしまいそうな静謐なイメージだったのですが、それとは程遠い喧騒にまみれてしまっています。ああいうのはもっと朝早くに訪れないと味わえない空間のようですね。
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ですが山を登っていくにつれて徐々に人の数は減ると同時に騒がしさも鳴りを潜め、ひぐらしの鳴く声ばかりが周囲に響き渡るようになります。こういう雰囲気大好きなんですよねー。なんだか創作意欲が掻き立てられてくるぞい!
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山頂……ではなく中腹の四辻ですが、眺望は中々のもの。当日は気温は高いものの日差しが穏やかで上るのが楽で助かりました。
案内ではここからぐるりと一周30分くらいとのこと。石段があるとはいえ山道なので、革靴で上るのは少し大変でした。いやー、まさかこんなことになるとは。

ではまたーノシ

真紅せんせーお誕生日おめでとう

夏が来るたび思い出す>挨拶

それは消える飛行機雲だったり、amazing graceだったりするわけだけど。

ここ数年は、逆にこの日を迎える事で「ああ今年も夏が来たんだなぁ」と実感するようになった。

最近はゆっくりと一緒に過ごす機会がめっきり減ってしまったけれど。

それでも戻ってこられる、見つめ直すことが出来る場所があるというのはありがたいことだなぁとしみじみ。

今年こそ、最後までその瞳を見つめ、その手を取って、誓いを新たに歩みだそう。

そう心に決めた夏の日……。

Happy Birthday 真紅!!
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響け! ユーフォニアム 視聴感想 ~どうしてこんなに緊張するのかしら~

なんだこの緊張感!>挨拶

響け! ユーフォニアムを見ているのですが、一話目の冒頭部分からすでにまるで自分が当事者であるかのような緊張感を感じながら、思わず背筋を伸ばし姿勢を正してしまうくらい引き込まれてしまっている自覚があります。
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私自身は吹奏楽に関しては全くの素人なのでそれほど思い入れも無く、いわゆる部活モノ群像劇として見始めただけなのに、どうしてこれだけ胃が重くなるような緊張を強いられるほど作品世界に惹きつけられるのか。それは、響け! ユーフォニアムという作品が、まるでアニメであるという事を感じさせない程のリアルさを伴っているからではないかと思う。

なにが”リアル”だというのか。一見しただけでもわかる、絵の緻密さとキャラクターの表情の豊かさ。
大人数で行う吹奏楽の合奏、その部員一人一人に至るまできちんと描き分けている。
会話の最中には喋っているキャラクターが台詞を発しながら表情を変え動作を交えて、体全体でその時々の感情を表現する。複数で会話している際には、聞いている側も棒立ちになるのではなく相手の話題に合わせて細かくリアクションする。
一切の妥協を感じさせないような緻密でありながら、それでいてキャラクターたち以上に目立つことが無いよう主張しない美しい背景。風景をだけを映し出して時間経過や場面転換に利用するというアニメとしては珍しい演出。
金属質な光沢まで再現された楽器と演奏する際の自然な動作。
情景や心情がつぶさにうかがえるBGM(しかも音質も素晴らしい!)。

いまいちアニメに詳しいわけではない自分から見ても、アニメ制作の雄として名をとどろかせた京都アニメーション作品らしく、上記の全てがアニメとしての驚異的なクオリティの高さを誇っており、それらも勿論リアルさを感じさせる要因の一つに間違いないように思う。
しかし、普段自分がどんな素晴らしい映像作品を見ていても感じられないような妙な迫力を本作に感じる理由の本質は、そういった単に”アニメとしての質が高い”という映像的なアプローチだけでは説明しきれない。
実写映画やドラマを見ているとその人間の演技に”わざとらしさ”が優先して感じられてしまう為あまり好きではないのだが、響け! ユーフォニアムはアニメーションであるにもかかわらず、むしろそういった実写作品以上に、まるで作者の趣味が人間観察であるかと思わせるほどキャラクターたちの心の機微や環境下における行動に妙なリアルさ、生々しさを感じてしまうのだ。
そう、作中で久美子たちは、単なるキャラクターだと切って捨ててしまえる程記号的な存在ではなく、まるで自分で感じ、考え、行動しているかのような、どこまでも等身大の人物として青春の時を過ごしている姿がえがかれているのだ。

時に不用意なたった一言でダメになってしまう人間関係

「本気で全国行けるって信じてたの?」
物語冒頭で主人公、黄前 久美子の所属する吹奏楽部はコンクールで金賞を受賞したものの、それは関西大会への出場権の無い所謂ダメ金だった。
この受賞を聞いたときに久美子は隣で顔を伏せ肩を震わせる高坂 麗奈を見て泣くほど嬉しかったのだと勘違い。”よかったね、金賞で”と声をかける。
しかし麗奈は悔しさの余り涙を流して打ち震えていたのだった。“私ら全国目指してたんじゃないの?”と悔しがる麗奈に対しての久美子の返答だ。
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麗奈を激昂させるには十分だったこの言葉だが、久美子は何も皮肉でも冗談でもなくまさしく本心から自分たちの吹奏楽部が全国へ行けるだけの力量も練習量も持ち合わせていない事を自覚していたから思わず口をついて出てしまったのだろう。
だがそれは”本気で全国を目指していた” 麗奈にとっては、チームメイトが自分の想像よりもずっと真面目にやっていなかったことの証でしかなく、この瞬間二人の友情には大きな亀裂が入ってしまうのだが、久美子は言葉を発して麗奈の反応を見るまでは自らの発言で関係が悪化するなど夢にも思わなかっただろう。
人と人とのコミュニケーションは本当に難しい。
一人一人が異なる価値観と考えを持ち、同じ言葉一つとってみてもそれがもたらす意味合いも重みも全く変わってくるのだから。
自分としては軽い気持ちの発言だったとしてもそれが相手にとっては不愉快だったり意図しないような受け取られ方をする場合もあれば、今回の様に自身の言葉が持つ”重み”を軽視し過ぎていたが為に人間関係を駄目にしてしまうこともあるかもしれない。
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相手になんとしても伝えたい思いがあったとしても、それが怖くて伝えるのを二の足を踏んでしまう。
でも実際に相手と話してみると、自分の心配は杞憂で相手は思いの外気にしていなかった、なんてこともあるかもしれない。
久美子が一、二話において麗奈との距離感を測りかねて思い悩む姿を見ていて、彼女の思考が自分と良く似ている事に気が付いた。
わかる、わかるぞ、その気持ち!!と事ある毎にうんうん頷きながら見てしまったほど。これが本作を見ていて妙な共感を抱いてしまう主な理由かもしれないな……。
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相手によって変わる久美子の”顔”と、正反対のスタンスをとる麗奈の交流

私にとって一番のポイントはここかもしれない。
「親切ないい子の顔して、でも本当はどこか冷めてて」とは麗奈の久美子評だが、正しく久美子の本当の表情は後者であろう。
人は誰しも他者と接するときには相手によって求められる自分を演じている。
それは相手に好意的に受け入れられたい、意思疎通を円滑に測りたい、という打算的な思惑によるものだ。人
間が社会的動物である以上、これを無下に否定することはできない。
久美子の場合、相手によって明確に自分の姿を使い分けているのが作中で明示的に示されている。
先に書いたように集団に於いては当たり障りなく柳の様に受け流す余所行きの顔。共同体においては自己主張は極度に避け、良くも悪くも自分に注目が集まるのを避けようとする。
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ある程度見知った相手であればより素直に感情表現をして、時にガードが甘くなり思わず本音が漏れてしまったりもする。
さらに家族や秀一といった深く見知った関係で有れば今更取り繕うような事はあるまいとばかりに醒めてだらけたような応対を見せる。
そんな久美子の顔の変化を違和感なく受け入れられるのは声優さんによるところが大きいだろう。
普段の明るく元気な彼女と、家族や秀一と話すときのどこか投げやりでやる気の無さげな彼女の温度差が一言に込められていて、その演じ分けの上手さに驚いたとともに、その演出がリアルな彼女の像を結ぶために大いに役立っていたように感じた。
一方の麗奈はそんな顔の使い分けを由とせず、自分を偽ってまで共同体に属したいとは思わないという。
かっこいい生き方である。だが、それは同時に多くの艱難辛苦を抱え込む茨の道でもある事は明白だ。
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そんな対人関係におけるスタンスが全く正反対の二人の交流は、サンフェスの直前練習後に葉月と緑輝の二人と別れた後、車内で油断してだらけきった姿を麗奈が目撃したことがきっかけだった。
滝先生についてどうかと聞かれ、乗せるのが上手いもののいきなり全国大会優勝は無理だと懲りずに思わず本音を漏らす久美子。
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そんな様子が久美子らしいというと、後日先輩のトランペットを遠慮なく上から目線で評する麗奈を高坂さんらしいねとやり返すのを忘れない。
これを言われた直後赤くなり意識をそらすようにトランペットを吹く高坂さん可愛い……じゃなくて、そんな二人の見ていて微笑ましい交流は本作のハイライトの一つであろう。
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そんな二人の友情の結実の瞬間、八話の久美子と麗奈の二人が祭りの最中に大吉山に登るシーンは本作の中でも特に好きな場面の一つだ。
愛の告白というのは言い得て妙で、親切ないい子の皮をめくりたいという要するに他所行きの顔しか向けられない関係から一歩先の関係へと進めたいという意思表示は麗奈の反骨心が良く表れていると思う。
どんな時も折れる事無く我を通そうと努力を惜しまない彼女の姿は本当に神々しいまでで、雪女に見とれて死んでもいいという面白い表現でもってすんなり身に染みてくる。
お互いに自分を飾らず遠慮することなく本音で接する事の出来るような、得難い友人関係と言うのは見ていて本当に羨ましいものだ。
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共同体における同調圧力と自己表現の難しさ

全国大会出場を目指すか否か?顧問に就任した滝先生に問われた際には、多数決で全国大会出場を目指すと決まった。
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多数決の際、賛成にはちらほらと手が上がり、明確に反対したのは斎藤 葵の一人だけ。また賛成にも反対にも手を上げない人間も少なからずいたに違いない。
この時はまだ、部の方針として全国を目指すと言っても部内には楽観的な雰囲気が残っていた。
多くの部員たちは、以前どおり全国を目指すというスローガンを掲げながらも、それはあくまで努力目標であり、昨年通りのんびりやればいいと思っていただろうし、柔和な物腰の新しく着任した顧問の事を軽く見ていて、だからこそ全国を目指す意思はあるという見栄を張りたいという思惑もあっただろう。
こういった消極的な意思決定手段としての多数決を見ていると、共同体においていかにも”ありそう”だし、自身の経験も思い起こされるようだ。
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多くの部員が”なんとなく”流れに流されるようにして決めた全国大会出場に向けて、滝による特訓が始まった時、不満の矛先はスタート地点にも立っていないと酷評する滝へと向けられる。
ボイコットするかのように練習を中断する部員たち。
『今決めた目標は皆さん自身が決めた目標です。』『貴方たちは全国へ行くと決めたのです。』と滝が言うように、多数決の結果とはいえそれが部の総意であると認めた以上、自分たちの意志に違いない。
自分たちの思い通りにいかないときはその不満の捌け口を求めてしまうのも世の常。
彼女たちの場合はその不満を見返してやろうと練習に精を出す方向へと変換できたのは幸いだったが、実際にはもっとドロドロした悪い空気になってしまう事も少なくない。
集団においては、何かしら本当は思うところや胸の内に秘めた自分の考えがあるのだけれど、それを表に出すと空気を読まないと自分がその反感の対象となってしまうかもしれず、それが怖くて目を伏し俯いて見えない聞こえないふりして、周囲の意見に流されてしまう。
やはりそんな久美子は自分にそっくりだなと思いながら見ていたり。そしてそんなこととは縁遠い麗奈ちゃんがかっこよすぎる……。
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現在10話までみて、物語もいよいよ佳境に差し掛かってきました。
北宇治吹奏楽部は全国へ行けるのかはもちろん、久美子と麗奈を始め、部内の人間関係がどう変化するのかを楽しみに、最後まで見てみたいと思います。

ではまたーノシ

花の野に咲くうたかたの 感想

あつい……>挨拶

ここ数日気温が平気で30℃を超えるもんだから堪りません。まだ六月だというのに連日の真夏日とは……。例年こんな感じだっけ?そろそろオーディオ的に厳しい季節になって参りました。私の場合、流石にエロゲプレイ中は(えちぃシーン以外でも)窓を閉めながらプレイしているもんだからもう室温が暑いのなんの。。とまぁそんな暑さにもうだりながらも夏本番が訪れる前に過ぎ去りし春を思い出すべく?"春ゲー"をプレイしていってます。
それで昨日、花の野に咲くうたかたのを完走しました。一言でいうと。あれ?思ってるのと違う……。あ、まーた始まった……って思ったでしょ!?いやいや、仰りたいこと解りますよ。事前の期待と違うじゃん!って私よく暴走するパターン多いし。今回だってあっぷりけだしきづきさんだし伝奇伝承要素色々入れてくるしと言う事で期待感MAXで喜び勇んでプレイしたんです。でも流石のレイシアもちょっとは年を重ね経験を経て少しは大人になったのです。もう自分の先入観と価値観だけで判断してむやみやたらと批判しまくるのは卒業したハズ…!しかし……今回のはなぁ。うーむ。。

花の野に咲くうたかたの(あっぷりけ)

★★★☆☆  お気に入り:桜花

GOOD

魅力的なヒロイン(特に桜花、麗奈との距離感)、素晴らしいキャスティング

BAD

プロローグがクライマックス、シナリオがコンパクトにまとまりすぎて盛り上がりに欠ける、サブヒロイン(メインである桜花以外の4人)シナリオが短く浅すぎる、フローチャートシステムの形骸化

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総評

作品を評価する上で過去作と比較すること自体の是非はさておき、本作でも莉都やさくやのような"主人公の事を深く理解してくれている知的なメインヒロイン"、月光館のような"心温まる帰る事の出来る場所"の存在や、毎度おなじみ"フローチャートシステム"も健在で、伝奇的で推理話が挿入されているシナリオも合わさって、プレイしていると過去のあっぷりけ作品を彷彿とさせ、"コンチェルトノート"と"黄昏のシンセミア"のような良質で高い完成度のシナリオを思わず期待してしまったプレイヤーは私だけではあるまい。しかしあまり期待しすぎると最後まで完走した際に肩透かしを食らうに違いないと断言しておこう。

誤解が無いように書いておくと、私はあっぷりけ作品の"コンチェルトノート"や"黄昏のシンセミア"は超がつくほど大好きだ。(未プレイのプレイヤーは本作"はなのの"をやる暇があったらそれよりも是非とも先の二作をプレイして欲しい!)それに同ライターの紅蓮華もあと一息で名作になれた隠れた良作だと考えている。(紅蓮華の場合、シナリオそのものと言うよりは演出の見せ方に原因があったのだが)f:id:laceon:20160611005520j:plain
そもそも私が伝奇成分大好き人間な上に、桐月氏の描く"気心の知れたヒロイン"と主人公との絶妙な距離感でのやり取りや、どこか温かな空気感漂うテキストやシナリオが自分の感性とかっちり合うのだろうか。そんな"あっぷりけ好き"などちらかというと擁護派の人間からしても、本作には及ばない部分が感じられてならなかった。

その理由は大きく分けて二つある。『サブヒロインシナリオの扱いの悪さ』と『トゥルーシナリオのあっけなさ』である。
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魅力的なヒロインズ

従妹で幼なじみの汐音、後輩キャラの涼子 、生真面目な生徒会長の雫はある意味定番のキャラクターで普遍的な可愛さが感じられる一方、幽霊っぽくない幽霊である桜花、金髪ロールお嬢様という見た目に反して男の親友ポジションの2nd幼馴染の麗奈の二人は中々見かけないキャラクターだと思う。お話をプレイしていると彼女らそれぞれにキャラクターとしての魅力を感じられるような話運びは流石。
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特に、プロローグにおける桜花と出会いそして共に暮らすようになるまでの流れは本当に面白かった。どことなく、いろとりどりのセカイの真紅せんせーと一緒にいる時のような、妙な安心感を覚える二人の空気に惹きつけられっぱなしでした。また、麗奈の思いっきり殴り殴られる関係の幼馴染という二人の関係には心底驚かされるとともに、ここまで想い想われる二人っていいなぁと羨ましくも思った物です。
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ちなみに今作ではこのキャラクターの魅力の一員として、声優さんによる力が少なからずあったように感じられる。先の順にそれぞれ秋野花さん、アグミオン、楠原ゆいさんというキャスト群は定番キャラクターの普遍的な魅力を存分に引き出してくれるのに一役買っていたし、麗奈役の二戒堂文乃さんはクールな語り口の中で変化する感情を上手く出していたように思う。f:id:laceon:20160610200236j:plain
特筆すべきは桜花役の有栖川みや美さん。どこか悪戯で奔放な桜花というキャラクターはみや美さんのCVなくして完成は有り得なかっただろう。個人的な話だが、一時期みや美さんが声を当てている作品ばかりを集中的にプレイしたせいか、あのキンキンとした声(とくにえっちぃシーン)が失礼ながら苦手だった。プレイ前に声優さんを確認したことは無かったのだが、プレイ中OPムービーで桜花のCVを知って愕然とした。改めて聞いてみるとそうとしか聞こえないのだが、私が駄耳なのか、みや美さんがすごいのか、本当にその瞬間まで全く気が付かなかったのだ!声優さんも得意不得意があって、ある属性のキャラクターと言えばあの人、みたく同じような方向性のキャラクターばかりが演じられる事は多々あると思う。そんな属性のイメージが強すぎると、自分は同じ声優さんの他キャラクターを思い出してしまう事が多いのだが、今回は声優さんが誰だという事に一切に煩わされることなくキャラクターとしての桜花そのものをずっと味わうことが出来た事に感動している。
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サブヒロインシナリオの扱い

ヒロインズ自体は魅力的なのだ。となると彼女たちと仲を深め愛をはぐくんでいく様をじっくりとにやけながら眺めたいと願うのがエロゲーマーと言うもの。しかしその願いは儚くも破れ去る。
桜花以外のサブヒロインはちょっとした事件があってくっ付いて、そろそろヤマバが来るかなーって思ったらもうEDかよっ!!?って展開ばかりだった。
しかもその事件自体も主人公とヒロインが一緒に問題を乗り越えていくというよりは、いずれかが頑張って気付いたら解決しているみたいなあっさりした内容で、イマイチ盛り上がりに欠けるのです。エロゲにおける所謂おまけヒロインシナリオ程度と言っても過言ではない、というと分かってもらえるでしょうか。
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この盛り上がりに欠ける一因として、"主人公とヒロインの関係性変化の場面が分かり辛かった"点があげられると思いました。
幼なじみの汐音、2nd幼馴染の麗奈は当然の様に主人公とは仲の良い関係で、後輩の涼子ちゃんは実は主人公の事を追いかけるように同じ学校へ進学したことがシナリオ中で明かされ彼女も主人公LOVE勢です。一方本編開始時点で面識がない桜花と雫も出会いを経てすぐに主人公君に好感を持ってた事が明かされるため、全員が全員共通シナリオ中でエロゲでいうところの攻略が完了していたわけです。もともと主人公への好感度が高いもんだからきっかけはふとしたものでなんでもよかった、と言ってしまえばそうなのでしょうが、そのせいでプレイしているとヤマ場を経ていつの間にか想いを伝える場面に移っておりくっ付いてた感じはぬぐえませんでした。
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そんな彼女たちサブヒロインに与えられた役目はというと、主人公の異能や舞台となった地に伝わる伝承など、本筋となるであろう桜花シナリオに向けて物語中にちりばめられた伏線の回収に過ぎません。その為プレイ中は「くっそーこんな可愛い子たちをあっさりと終わらせてしまうなんてもったいないオバケが出るぞ!!いや落ち着けこれはトゥルーである桜花シナリオを引き立てるための枝葉に過ぎないんだ。彼女たちは犠牲になったのだ」と自分に言い聞かせて我慢してきたのですが……。。
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引っ張った割に残念過ぎるトゥルーシナリオ

四人のヒロインズを踏み台にして辿りついた、本作の帰結すべきさだめとして描かれる桜花シナリオ。ご丁寧にタイトル画面の背景が変わり、"花の野に咲くうたかたの"シナリオが解法されます。
私はこの演出が大好きなんですよ。だって、普通タイトル画面が変わって新しいチャプターでたら昂ぶるじゃん!これから物語が終末に向けてどの様に収束していくのか!?ってテンションあがるじゃん。でもいざふたを開けてみれば……肝心要の幹のシナリオもそこまで変わらへんやないかーーーーーい!!!!!
本編桜花シナリオからほとんど時間的な変化がない場面からスタートして、内容自体も短く物語を通しての総括とまで言える程の密度は感じらませんでした。さすがに過去編は無いにしても、あれだけサブヒロインの各ルートにちりばめた伝承ネタを拾い上げていってくれるのかなーと言う淡い期待は無残にも裏切られたのであった!うわーん。
トゥルーシナリオで用いるための演出ではなく、作品世界観、バックグラウンドの補強の為だけにあれだけの魅力を誇るサブヒロイン達を使い捨てる必要があったのか!!?これではOPver2を入れる為だけにチャプター分けしたと言われてもしょうがないではないか。
サブヒロインズシナリオがアッサリ気味だったのにもったいぶって登場したトゥルーまであっさり終わっちゃうのはちょっとなぁ……と言うかサブヒロインが浮かばれねぇよと。
というかさ、本作ってフローチャートシステムいらなかったよね?視点変わる事も少ないし、ゲーム内時間がそれほど大きく動くわけでもないし。過去作からある意味惰性的に使っているんでしょうけど、サブエピソードが分けられちゃって物語への没入が阻害されるだけで機能してなかったような気が。

とまぁ不満ばっかり書いてますが、桜花さんとの同居生活が楽しかったのは事実。プロローグではしてやられました。
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ではまたーノシ

戦姫絶唱シンフォギア 視聴感想

シンフォギアやばい!>挨拶

ヤバいっていう表現でしかその素晴らしさを表せない私の脳内も大概ヤバいのですが。それはともかくアニメ無精者のレイシアが一週間掛からずに全話完走してしまう程に、面白さと引き込まれるような疾走感がヤバヤバでした。と言う事で今日は具体的にどこがどうヤバかったのかをちょいと書いてみたいと思います。
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"なんでもアリ"を許容させる物語展開の速さ

シンフォギアの魅力は何と言ってもその物語展開のスピード感が尋常でない事でしょう。手始めに第一話のお話を振り返ってみましょう。

第一話 あらすじ

冒頭、いきなり雨が降りしきる中、友人のお墓参りをしている少女の嘆きから物語は始まります。
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この子達はいったい誰なのか、と言った疑問を持った時には一気に物語が二年前へとさかのぼります。先程の墓標の彼女がライブに並んでいる場面を経て、華やかなステージが開幕!たかみな×水樹奈々という豪華ツインボーカルでテンションが上がります。
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と思ったら急に謎の敵が出現!観客が襲われて会場はめちゃくちゃに。
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そんな人々を救うために、変身し歌いながら華麗に戦いだす二人の歌姫。
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しかしいくらなんでも多勢に無勢。防戦の巻き添えで観客として来ていた冒頭の遺影の少女、響が犠牲に。
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こうなれば最終手段、力を開放して敵を殲滅する奏。しかしそれは同時に奏の命をも燃やす尽くすのであった。
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奏の死を慟哭する翼、一方響は懸命の手術により一命を取り留めるのであった……。

初見感想っぽく大雑把に書いて見ましたが、これだけ色々とあってまだ一話の半分(14分)ですからね!?
まだ世界設定も分からなければそもそも主人公が誰かすらもこの段階では分かっていない状況で、これだけの情報量をあの短時間に詰め込んでいるもんですから、まさしく視聴者置いてきぼりという表現がぴったりなお話でしょう。キャラクターや世界への理解が進まないため物語への同調の妨げとなる情報の過多ですが、シンフォギアでは墓参りや派手なライブに戦闘、挺身による殉職と言った心を強く揺さぶるパフォーマンスを開き直るかのごとく連打することによって、説明不足による無理解の不満よりも何が起こっているのか理解したい欲求のほうが上回るよう誘導しているように見受けられます。
こういった"勢い押し切る"と言う展開はシンフォギアの作中では度々みられて、特に最終話付近でも、fineとの突然の和解やクリスちゃん絶唱で燃え尽きた……根はいい子そうだったから悲しいなぁと嘆いていたのに次の回でふらりと復活したりしていて、さっきまでの感動の演出はなんだったの!?ズルい、良くも弄んでくれたわね!!っと色々とツッコみどころ満載のはずだったんですが、そのままテンションで押し切られたというw(ネタバレ部分反転)でも内心狂喜乱舞したのは秘密
なお一話はこの後"舞台は再び現在へ"という文字と共に、平和な学園生活を送る響が謎の敵ノイズに襲われ絶体絶命、体内に残るガングニルの力が目覚めて変身をするところで終わりとなります。平凡な魔法少女モノであればこの後半部分だけで一話丸々使っていそうですよね。
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禁じ手、挿入歌乱舞!

劇中の挿入歌……それはどのようなメディアであっても視聴者の心を昂ぶらせる魔法の演出。
天元突破グレンラガンでは最終話に空色デイズが流れ始めると共に螺旋力がゲージを振り切ったドリルで天を衝く熱すぎる展開に心が燃え上がり。
魔法少女リリカルなのはでは最終話で全員が順番に名乗り口上の上で必殺技を放って行くと言うちょっとバカっぽい展開にもかかわらず流れるBRAVE PHOENIXのおかげで胸熱で。
マブラヴ オルタネイティヴでは桜花作戦冒頭の指令の演説と共に流れるCarry onに、まるで自身も最後の決戦の地へと向かう挺身隊の一員となったかのような錯覚すら感じられ。
Airでは観鈴ちんの最後の頑張りとごーるの場面で流れる青空に、その慟哭がより一層深くなり、もはや青空のイントロを聞いただけで泣いてしまうパブロフの犬となり果てる。
挿入歌が流れ出すと、物語的にも盛り上がる場面なんだろうなと自然と身構えてしまうのは自分だけでは無いはず。
そんな本来であれば"ここぞ"と言う時にしか用いられない、"物語演出としての奥の手"であるという思い込みを逆手にとってしまったのがシンフォギアなのだ!
先に紹介した一話から豪華ツインボーカルによる二曲に加え、奏と翼それぞれの戦闘曲で計四曲というハイペースはその後も衰える事無く、戦闘の度に歌いながら戦うものだから毎度同じ曲とは言え挿入歌が掛からない方が珍しい事態になってしまっているわけだから、そりゃあもう脳汁ドバドバでまさにまるで毎話クライマックス状態!!(謎
また、ともすれば間抜けな絵面になってしまいそうな"歌いながら戦う"と言うのがあれ程かっこよく映るのは、同じ技でも毎回変わるスタイリッシュな戦闘の描写だけでなく、使い回しとは言え楽曲による部分も大きいと感じました。個人的には翼の戦闘曲がもう無性に好きで、"去りなさい 夢想に猛炎 神楽の風に滅し散華せよ!!"ってフレーズあたりは聞くたびにテンションあがっちゃって大変なことにっ!?(ノ∀`)

大味だけれどそれを上回るほどのノリ勢いで魅せるシンフォギア。とにもかくにも恐ろしいまでの疾走感であっという間に楽しませてもらいました。
幸いなことに二期、三期もあるようですのでそちらも見ていこうと思います。と言うかシンフォギアGを既に見始めていたりして。

ではまたーノシ

ツインボーカルのエロゲソングにハズレなし説

One-Chance!最高じゃないっすか!>挨拶

ピュアガールって作品のOPなんですが、KOTOKOTさんと佐藤ひろ美さんという豪華歌姫二人が元気でキュートに歌い上げる名曲で、未だによく再生するエロゲソングの一つだったりします。
One-Chance!

ピュアガール オープニングムービー
べるんさんがエロ目的でなく純粋に萌えゲーとして間違えて購入されたというお話を聞いて改めてOPを見直してみたのですが、言われてみると抜きゲーだという先入観を排除すると確かにただの萌えゲーにも見えなくない!?
eroge-pc.hatenablog.jp
実際はえろえろ満載の抜きゲーなのでお話については"えっちでした"としかいえないのですが。それでも実妹のそらは不思議とどことなく他のフロントウィング作品の妹ヒロインっぽさがあってわぎゅー可愛いですし、なにより都の●●●●冷やし中華はもう一生忘れないんじゃないかと言うくらいインパクトがありましたねw
ともあれそんな可愛くもへんたいなヒロインとイチャイチャしたい方はぜひ。

それにしてもツインボーカルっていいですよねー。もうそれだけで無条件で「イイぞ」と言いたくなるというか。そう言えば祝福のカンパネラのOPだってずっと記憶に残ってるし、と戦姫絶唱シンフォギアも一話冒頭から逆光のフリューゲルでテンションあがったものだし。と色々と思い出しながら聞いていたんですが、どれも素晴らしい……!
あれ、いっそのことまとめて記事にしてみれば良くね?と言う事でレイシアらしくも無く思い立って即行動。今日はツインボーカルのエロゲソング名曲を思い出せる限り集めてみました。(曲を冠する作品に対する)一言感想もつけてみましたが、そっちはどうでもいいのでよろしければ名曲たちを是非とも聞いてみてくださいな。

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うーむ、 なにから話せばよいのやら

気がつけば一月放置>挨拶

実生活が込み合ってくると相変わらずこの体たらくなレイシアです。
まさかいないとは思いますが、もしも更新を楽しみにしてくださっている方がいらっしゃれば申し訳ない限り。。。

元来不器用な人間なのか、一つの事で頭がいっぱいになると他の事まで手が回らなくなってしまうのは相変わらずです。
例えばテスト期間とかでも私の場合アニメにエロゲ禁しつつ乗り越えたものですが、同期や後輩や教え子の多くはそんなストイックにせずとも普通に両立している事を聞いてしょんぼりしたり。
要するに切り替えが下手って事なんでしょうね。

それはともかく、長時間更新をさぼっただけあってネタには困りそうにありません。
再プレイしたSWAN SONGの話とか、2年越に攻略完了したWHITE ALBUM2の感想とか。
シンフォギアが面白すぎて一週間かからずに通して見終わってしまった事とか、タイトルで敬遠していた俺ガイルがめちゃくちゃ面白いじゃんと今更見始めたこととか。
アイギスのSレジェンドスタンプのレジェンド召喚チケットでイリスが被って白目剥いたこととか。WWRなるロボットスマホゲーが妙にツボった事とか。
またぼちぼちやって参ります。

ではまたーノシ