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プラスティック・メモリーズ 視聴感想

アニメ レビュー、感想とか

ううっ、見終わってしまった>挨拶

プラメモは見始めたのは今年の初め頃だったのに、どうしてこれほど最後まで見るのに時間がかかったのか。その原因はOPテーマソング、ring of fortuneのせいでした。この歌、fullバージョンを聞いてみると、恐らくアイラとの別れのシーンであろう場面が歌われているのです。私はこれを聞いて怖くなった。見始めた時点から投げられていたボールの落下地点はおおよそ見当がついてしまう、だからこそ、そのボールを真正面から受け止めるだけの勇気が持てなかった。ようはヘタレ系主人公の如く、結論を先延ばしにして逃げてしまったのです!(我ながら情けない……)
なんとか恐怖にうちかって最後までウルウルしながらも見終わったので、感想の方をば!

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あらすじ

時は近未来。人々は現代とさほど変わらない生活を、ギフティアと言うアンドロイドが広く利用される社会の中で送っていた。
ギフティアは人間に外見、身体機能など極力人間を模して創られ、感情を持ち家族や仕事仲間など幅広い用途での関係が築くかれていた。
しかし、ギフティアの耐用年数は81,920時間。これをこれを超えると人格や記憶が損傷し、自信を制御できずに時にはパートナーを襲ってしまうこともある。
そういった寿命が近づいたギフティアの回収部門(ターミナルサービス)に配属された主人公、ツカサは物静かなギフティア、アイラと出会う。
二人はギフティアの回収の仕事を通して様々な人間とギフティアの関係性と出会い、その別れの瞬間に立ち会う事になる。
思い出を引き裂くように淡々と仕事をするのを由とせず、ギフティアとその契約者が最後の別れの瞬間を笑顔で迎えられるよう、時にはドジを踏みながらもひた向きに頑張り続けるアイラの姿にツカサは惹かれていく。しかしアイラ自身の寿命も残りわずかであり回収の時が近づいていたのだった……。

アイラは強く優しく、とても可愛らしい人なので

人間とギフティア、惹かれ合って共に歩みを進めていこうとする二人に立ちはだかるのは、寿命が全く異なる種族の違いと言う壁。だがしかし、アイラとツカサは同僚たちに暖かく見守られながら、互いに語りあい、いたわりあい、微笑みあい、ゆっくりゆっくり二人のペースで歩んでいく。約束された物語の終着点へとどこまでも穏やかに歩んでいこうとする、そんな儚くも幸せそうな二人の姿を見ているととても穏やかで優しい気持ちになりました。
終わりの時を迎えるに際してどのような自分でいられるのか、周囲はどのように接するべきなのか。そんな終活について思いをはせてしまう作品でした。

内心ではギフティアなんて泣かせることしか考えてなさそうなガバガバ設定を作るんだから、ラストシーンは絶対泣かせに来るんだろうな……まぁそういうのも嫌いじゃないけど心が痛むなぁとビクビクしていましたが、そんなことは一切ありませんでした。
最後の瞬間まで、涙でウルウルしながらも、ツカサと一緒にアイラを笑って送り出すことが出来たんじゃないか。そんな気がしました。

ある意味意外だったラスト

正直な所、もっと劇的で感動的なラストにすることは可能だったと思います。稼働時間が近づくにつれて記憶や人格が壊れていく、なんて設定を使えば今まで出来ていたことが段々出来ないようになっていき、ターミナルサービスの同僚、そして最後にはツカサの顔さえ忘れてしまう……なんて話にすればまさにお涙頂戴モノの王道のようなお話もできたはずです。ワンダラーの話なんかを見ていると構想段階ではもしかするとそういう考えもあったんじゃないかとすら思えてきますが、そうならなかったのは、アイラがツカサと一緒に辿ってきた回収の仕事と二人の時間があったからなのでしょうね。

プラメモはアイラのぽんこつっぷりを愛でる作品

ただ良くも悪くもあっさりとお話を追えてしまったため、SFとしても、ラブコメとしても、涙活としても色々な意味で中途半端な印象があるのも確か。
SF版おくりびととでもいうべきプラメモ。しかしこのお話の真の見所はターミナルサービスを通して出会う様々な別れそのものではなく、それを通して育まれるアイラとツカサの心の交流と、やがて訪れる別離への向き合い方にあると思います。先に挙げた不満以上に、アイラの可愛さが際立っていたのもそう思わせる要因の一つ。
てかアイラ可愛いすぎwww
無愛想なクール系ヒロインと見せかけておいて実はドジっ子だったというギャップに一話からいきなりやられてしまいました。
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ツンクールヒロインが徐々に心を開いていくって展開や銀髪ヒロインってのがストライクゾーンど真ん中だったりとかいう贔屓目な評価以上に、頑張り屋さんなのにぽんこつっぷりをいかんなく発揮してくれる所や、~~なので、という独特の口癖に都合が悪くなったり照れたりした時の「エラー、聞き取れませんでした」なんていう技とらしい誤魔化しにしても、作中の節々でみられるアイラの仕草や表情を毎回ニヤニヤしながら見ていました。
そう言えばOPムービーのラストシーンのアイラの表情は本編の気持ちが反映されているんですよね。これ、最初は気づかないで見逃してしまいそうでしたが、これも見ていて楽しいですし、こだわりどころとしても面白いチャレンジだと思いました。
ちなみに、9話の引いた顔つきが一番好きです(何
アイラ表情の変遷 三話
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七話
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九話
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"大切な人といつかまた巡り会えますように"

またね、アイラ。




おまけ
そういえば視聴し始めた頃、ギフティアと言う設定が作者にとって余りに都合の良い物である様にしか見えず、なんとも嫌な気分になったものです。だってこんなもの、都合よく別れを生み出すための演出装置に過ぎないではないか!ギフティアに感情だけでなく身体機能や人間とほとんど変わらない外見、さらには生理機能や生殖機能と言ったものを与えられるだけの技術力がありながら、どうしてこうも都合よく寿命だけは与えてやることが出来なかったのか、と。ヒロインに理不尽な苦難を与えるってシナリオ展開の仕方はあまり好きじゃないんですよね。
しかしシナリオ的にはさておき、技術的にはギフティアの創造主は敢えてこのような欠陥を残したのではないだろうか、と思うようになりました。
ギフティアが社会に広まればどのような事態が生じるのか。それはプラメモ本編でも描かれたように、恋人、パートナー、孫と言った必要にして理想の存在を簡単に手に入れる事が出来てしまう。そうなれば、結果として人間がギフティアに極度に依存しすぎる様になることなどお見通しだったのでしょう。ギフティアと人間はあくまで異なる存在なのだ。ギフティアが人間に置き換わる事があってはならないし、人間がギフティアに依存しすぎる事もまたあってはならない事なのだ。そんな創造主の苦悩が聞こえてきそうです。