運命線上のΦ 簡易感想

な、なんだこれ…>挨拶

運命線上のΦを"終わらせました"。

終わらせましたって表現、実は自分はあまり好きじゃないです。

だって作品が終わるという事はこちらがどうあがいても作品の世界が其処で閉じてしまうわけです。そりゃあエピローグでは主人公やヒロインたちが輝かしい未来を歩んでいく予感はあるでしょうが、FDでもなければそれを実際に目にできるというわけでなし。あくまで想像によって補完するしかない。

だから名作と感じる作品をプレイしたり試聴したりすると、何時までもその世界の中に浸っていたいという思いが強まってしまい、終盤に行くにしたがってその作品を終わらせたくなくてプレイするのが惜しくなります。おかげで只でも遅いプレイ速度がさらに牛歩になるとかなんとか。

 

で。前置きが長くなりましたが運線は早い話がつまらなかったです。それこそもう最後は自分にしては大変珍しくctrlを使ってかっ飛ばすくらい超絶に。

 

まぁそりゃ角砂糖だし?萌木原原画集として買うのが正しいのであってシナリオ期待する方が悪いっしょ!と言うツッコミも聞こえてきそうですが、そんな事で擁護できないくらい酷い作品だった、と言わざるを得ません。

いやもうね、プレイ後にパッケージ見直して「これって確か18歳未満はプレイできないはずだよね??」としばらく呆然としましたもん。内容はエロシーン以外は中学生向け……いや、中学生すら「馬鹿にするな!」と怒ってもいいレベル。

 という事で簡単に感想をば。

 

まず冒頭から始まる探偵編。失われた記憶と妹の手がかりを求めて幻の島へとやってきた主人公。そこで出迎えたメイドに連れられ洋館へいざなわれる……。いかにもな雰囲気でおっ!?と期待したところで待ち受けるのは……

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恭介ぇえええええええええええええええええええええ

と謙吾くんがブチ切れても仕方のない茶番劇の数々。

お嬢の登場の仕方は茶目っ気だとしてもそれ以降はもう目も当てられない。

推理の”す”の字も出てきません。なんやねん名探偵って。もう探偵ごっこと言っても過言じゃない。

 

またその他にも本編は”剣豪編”、”旅情編”、”執事編”とあるがどれもまぁ学園ごっこにスパイごっこに執事ごっことまぁそれこそ”ごっこ遊び”の枠を出ない程度の出来のもの。

果ては本編とまったくまるで関係のない昔の理不尽なゲームブック風味のシナリオや旧ねこねこソフトのおまけレベルの内容のおふざけ満載のイカれたお話も。

下の画像はみずいろの作中作、片瀬健三郎。これはこれのためだけにでもプレイする価値がある名作ですけどねw

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ああいうノリは嫌いじゃないですよ?

でもさ、それってしっかりした本編があるからこそ楽しめるものであってさ、本編の惨状たるやそんなところに注力してる場合じゃないでしょ!?

何より本作最大の問題はそれぞれのお話に何ら関係性が無いこと。マジチャみたいに作中にちりばめられたギミックが有機的に結合して最後トゥルーへ行けた時のカタルシスなんてもんはありません

いや確かにこれは一応ちゃんとタイトルに確かに書いてるんですけどね。Φってw

それに気付かなかった自分も悪いかもしれませんが、万が一そんなところで作者の掌で踊らされていたとしても悔しいどころかむしろが情けなくなってきます。

 

そして大体どんなにケチをつけたい作品であっても、作者が各シナリオで伝えたいことって見えてくるんですが、本作ではそれが全く見えてきませんでした。まるで「あ、これ面白そう」「それだったらこれもやりたい」みたいなノリで好きなものをあれこれ突っ込んでみたら訳が分からない闇鍋になってしまったんじゃないかと邪推してしまうくらい。何をとっても中途半端なんですよ。

 

一方で一応面白と感じた部分(システム面)もあって、本作では特定の場所で主人公の持つ刀で(画面上に表示されている)選択肢を斬る事で”運命を斬り開く”事が出来ます。

この抜刀システムと、これを利用してなんとプロローグ(導入部分)が本作では存在しないという事は斬新な目の付け所だったと思います。

また各ヒロインシナリオを終える事でそのヒロインの力を借りることが出来、新たな選択肢を選ぶことが出来るようになったりしますが、その時の挿入される各ヒロインのムービーのクオリティは素晴らしいです。

こういうギミック自体は面白いし色々と練ればいくらでも使い出がありそうですが、本作ではまるで生かされることなく終わってしまってとてももったいないなぁと思ったり。

 


『運命線上のφ』 オープニング・ムービー - YouTube

あと、タッチパネルユーザーも意識していて、作中ではミニゲームやヒロインへのおさわりも出来たりします。まぁこれらについてもあくまでおまけレベル。これからに期待と言うところでしょう。

色々と実験的な作品なのは認めますが、だからと言って本編の出来をなおざりにして言い訳はありません。

 

 

と散々ディスってきたわけですが、本作の唯一にして至高の要素がありました。

それは……なんと!

 

各ヒロインにお漏らしが完備されてる事でしょう!!

もーこの部分に関してだけは企画した人間を称賛したいですねっ!

良くぞやってくれたと!!

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ありがとう角砂糖!

本当にありがとう!!!

特に凪咲の聖水gkgkするのとか最高過ぎました(*´Д`*)ハァハァ(最低

 

おかしいなぁ……ハログバムービー買いして大爆死して痛い目に遭って以来避けてたのになぁ……。。マジチャで面白いギミックがあって、それでちょっぴり見直してしまったのが悪かったなぁ。。

いつ空やタユタマクラスの再来を求めるのは荷が重いにしても、もう変に奇を衒わずにダイズや学王みたいに素直に萌えられる作品を作ってほしいところ。

まぁもう当分ココのは買うことはないだろうけど。 

 

ではまたーノシ